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音が聞こえるというのは


〜西本 昌司(愛知大学教授)〜

まずはおさらい。
「音が聞こえる」というのはどういうことでしょうか?
答え、空気の振動を耳の奥にある鼓膜(こまく)で感じ取っている。
すなわち音というのは空気の振動というわけです。

音が空気の振動なら、空気がないところでは音は伝わらないのです。
では空気の無い宇宙で宇宙飛行士はどうやって地球の基地と話しているのか?
いい質問です。
あれはテレビやラジオと一緒で、音を電波に変換しているのです。
電波なら宇宙空間でも伝わってくるというわけ。

では電波はどうして何も無い真空を伝わることができるのか?
ん~難しい質問です。
実は「場」が変動するんです。
俗っぽく言えば「雰囲気」という感じですか。科学演芸の芸人さんが本番中に感じているアレです。
「おっ、ウケタ」とか「ヤバッ、シラけてる!」とか、場の変化を察知しているわけですね。

科学の世界では「電場」とか「磁場」などと言いまして、電波が伝わるというのはその場が変化していくということなんです。
ちなみに電場と磁場ですから、電波は「電磁波」という呼ばれ方もします。

人間は電波をキャッチできないので、音を電波に変えただけでは当然ダメですよね。そこで空気の振動、すなわち音に戻してあげる役目をしているのが、
スピーカーなんです。

科学演芸に出てくる糸電話や風船電話は空気じゃないものが振動しています。
それでも音はちゃんと伝わるんです。
例えば、ドアをノックするとドアがビリビリと振動すると一緒に空気も振動するのでドアの向こう側に音が伝わります。それと同じ原理なのです。

音というのは考えてみるとそれだけで不思議なものですが、音の芸を見る(聴く?)とさらに不思議に感じると思いますよ!


















 

 

 

 

 

 

 

 

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